3月11日

あの日からもう一年が経ちました。

 

一年前のその時、私は「もうすぐ子どもが帰ってくるかな」と思いながらピアノの練習をしていました。そこへ、今までに経験したことのない揺れ。慌てて階下へ降り、倒れそうになっているテレビを押さえながらNHKをつけました。

 

ほどなく、信じられない津波の映像が。家や、逃げようとしている車などをのみこんでいく様子に、言葉を失いました。本当にこれが今起きていることなのか? と悪夢を見ているような気持ちでした。

 

子どもを学校に迎えに行くかどうかの情報も錯綜し、千葉の実家との連絡もなかなか取れず・・・ようやく子どもを迎えに行き、実家や主人とも連絡が取れましたが、テレビで次々と流れる被災地の情報を茫然と見つめるばかりでした。

 

家族も無事で、家や家財道具にも何も被害はありませんでしたが、それから始まった原発事故への不安、計画停電、スーパーの棚から食料品が消える、電車も止まりガソリン不足、等々、被災地の方々とは比べようもありませんが、不安で落ち着きのない日々。今でもはっきりと覚えています。計画停電で真っ暗で何もできない夜、子どもが学校の国語で習ったお話を暗唱してくれました。ろうそくの明かりの中で、ゆっくりと聞きました。

 

昨日の震災発生時刻に、私も黙祷を捧げました。

日々普通の生活を送れることを当たり前と思わず、これからも過ごしていきたいと思います。